- VIX指数をさらに深く理解したい
- 過去のVIX指数の推移を知りたい
- VIX指数を投資判断に活用したい
投資初心者向けに投資用語を分かりやすく解説して行きます。
今回のテーマは「VIX指数」です。
【結論】VIX指数とは投資家心理を映す鏡である
VIX指数(Volatility Index)とは「恐怖指数」と呼ばれ、将来30日間のS&P500の変動率(ボラティリティ)を予測する指標のことです。
通常のVIX指数は10~20付近で推移していますが、金融危機など市場のピンチ時にはVIX指数は急上昇(70~80を超えることも)します。
つまり、VIX指数を見れば、以下の2つを推測することが出来るのです。
- 投資家の心理状況
- 将来30日間のS&P500の予測変動率(ボラティリティ)
投資家の心理状況
平時ではVIX指数は10~20付近で推移しており、金融危機など市場のピンチの時にはVIX指数は急上昇(70~80を超えることも)します。
一般的にはVIX指数が「40」を超えてくると、投資家の不安がかなり高い状態にあると言われています。
したがって、VIX指数が40を超えてくると、株価は大きく下がる可能性があり(実際に下がってきている)、投資タイミングではない言えます。
逆に株価が下落したにも関わらず、VIX指数が上昇していない局面では、株価の買戻しのチャンスかもしれません。
このようにVIX指数は株式投資の判断指標にもなります。
将来30日間のS&P500の予測変動率
VIX指数を見ると将来30日間のS&P500の変動率を予測することが出来ます。
なぜS&P500なのか?というと、VIX指数はS&500指数をもとに算出しているからです。
では、実際にVIX指数を使って、将来30日間のS&P500の予測変動率を計算してみたいと思います。
下記の計算式にVIX指数を当てはめると、簡単に将来30日間のS&P500予測変動率を計算することが出来ます。
S&P500の予測変動率(%)=VIX指数÷√12×
いくつか、例題を用いながら計算をしてみましょう。
例題➀ VIX指数が15の時のS&P500変動率を計算しよう
15÷√12=4.33(%)
将来30日間のS&P500の予想変動率は±4.33%と言えます。
したがって、もしS&P500が4,000の場合は、将来30日間は3,827~4,173の幅で動く可能性があるということです。
例題② VIX指数が70の時のS&P500変動率を計算しよう
15÷√12=20.21(%)
将来30日間のS&P500の予想変動率は±20.21%と言えます。
したがって、もしS&P500が4,000の場合は、将来30日間は3,192~4,808の幅で動く可能性があるということです。
VIX指数が10~80の場合のS&P500の変動率を計算してみましたので、投資判断の参考にしてみてください。
別のVIX指数で計算してみたいけど、ルートの計算方法が良く分からないという方はGoogle検索で計算すると簡単です。
Googleの検索窓に「○○(VIX指数の値)÷ルート12」と入れて、エンターキーを押せば簡単に計算してくれますよ。
VIX指数 | S&P500変動幅 |
10 | ±2.89% |
20 | ±5.77% |
30 | ±8.66% |
40 | ±11.55% |
50 | ±14.43% |
60 | ±17.32% |
70 | ±20.21% |
80 | ±23.09% |
過去のVIX指数の推移
歴史からVIX指数の推移を振り返ってみましょう。
皆さんもよくご存知の4つの世界的ピンチを事例にVIX指数を見てみます。
ご覧のように世界的ピンチが訪れるとVIX指数は大きく上昇していることが良くわかると思います。
その中でも株価が大きく下落した「リーマンショック」「新型コロナショック」のVIX指数は80を超えて異常な数値を出しています。
年月 | VIX指数 | 事例 |
2008年10月 | 89.53 | リーマンショック |
2010年5月 | 48.20 | ユーロ危機 |
2015年8月 | 53.29 | チャイナショック |
2020年3月 | 85.47 | 新型コロナショック |
まとめ
ツカサの投資基礎講座は『投資初心者の方に分かりやすく』をコンセプトに今後も情報発信をしていきます!
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