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【徹底解説】保有銘柄がTOB(株式公開買付)された時の対処法

カブ太郎

僕が保有している銘柄がTOBされるっていうニュースが…

どうすれば良いの!?株券が紙くずになっちゃうの!?

助けて~

ツカサ

カブ太郎落ち着いて!

保有銘柄がTOBされたら、ちゃんと対処すれば大丈夫だから!

TOB(株式公開買付)の事はたまに耳にすると思いますが、自分が保有している銘柄で起こらないと調べない言葉ですよね。

今日は、TOB(株式公開買付)について分かりやすく解説していきます。

この記事がおススメな人
  • TOB(株式公開買付)が発表された後の対処法を知りたい人
  • そもそものTOB(株式公開買付)について知りたい人

【結論】保有している銘柄がTOBされたら”売る”べし

先に結論から言うと、保有している銘柄がTOB(株式公開買付)されたら売ってください

基本的にはTOB(株式公開買付)されたら株価が上昇しますので、多くの株式投資家が利益を出すことが出来ます。

自分が保有している銘柄がTOB(株式公開買付)の対象となった場合、投資家の対処法は3つしかありません。

  1. 証券会社を通じてTOBに応じる
  2. 市場で売却する
  3. そもまま保有し続ける

個人的には2番目の市場で売却する”が一番楽で、比較的高値で売却できるのでおススメかなと思います。

証券会社を通じてTOBに応じる

TOBは基本的にどこかの証券会社を通じて行われます。

よって、TOBに応じるとは、TOBの代理人の証券会社経由で株券を売るという方法になります。

TOB買付価格で売れるので高値で売れますが、代理人の証券会社の証券口座を開設する手間がかかり、手数料を取られてしまう可能性もあります。

メリット

  • TOB買付価格で売れるので高値で売れる

デメリット

  • 代理人となる証券会社の口座を持っていないと証券口座を開設する必要がある
  • 手数料がかかる可能性がある
  • TOBが成立しないと買い取ってもらえない

市場で売却する

市場で売却するとは、普通に株式を売るということです。

個人的には楽ですし、高値で売れるので一番おススメの方法です。

メリット

  • 高値で売却できる
  • 通常の株取引と一緒なので手間がかからない

デメリット

  • 売るタイミングが難しい(上がり続けるかも?と保有し続けると株価が下がることも)

そもまま保有し続ける

個人的にはあまりおススメしない方法です。

もしTOBが成立した場合は、上場廃止になる場合もありますので最悪株券が紙くずになります。

もしくは、TOBに応じなくても強制的に売却されてしまいます。

ですので、基本的にはTOBに応じるか、市場で売却するかを選びましょう。

もっと高く売れるかも・・・と思って保有し続けて、結果TOBが不成立に終わり、株価急落という悲しい結末を迎えることもありますのでご注意を。

【解説】TOB(株式公開買付)とは?

TOB(株式公開買付)とは、Take-Over Bidの略で”株式公開買付”と呼ばれるM&Aの1つです。

買い手の企業があらかじめ「買付期間」「買取価格」「買取数量」を決めて株式を買い付けます。

基本的には証券会社が間に入ってTOB(株式公開買付)は行われます。

TOB(株式公開買付)を行う目的は、買い手の企業がTOB対象企業に対して経営権の取得もしくは、子会社化を狙っていることがほとんどです。

ちなみに、持ち株比率に対しての権利を下記にまとめました。

経営権を取ることを目指している企業であれば、経営権を握れる1/2超の株式保有を狙っています。

持ち株比率保有権利

100%
完全子会社化
2/3超
(66.7%以上)
定款の変更や、新株予約権の発行、会社の合併など、
株主総会の特別決議を単独で成立させられる
1/2超
(50.1%以上)
取締役の選任や解任、決算の承認など株主総会の普通決議を
単独で成立させられる(実質の経営権を支配することが出来る)
1/3超
(33.4%以上)
株主総会の普通決議・特別決議を拒否することが出来る

TOB(株式公開買付)の種類

TOB(株式公開買付)には2つの種類はあります。

それは、友好的TOBと、敵対的TOBの2つです。

友好的TOB

買い手の企業と、買収側の企業の両方が同意を得たうえでTOBを行っています。

この場合は、TOBはほぼ100%成立します。

敵対的TOB

少しやっかいなTOBのパターンです。

買収側の企業の同意を得ずに行うTOBのことです。

よって、敵対的TOBの場合は、TOBが失敗してしまう事がよくあります

なぜならば、買収される側の企業がさまざまな方法を使って買収防衛策を行うからです。

買収防衛策の代表例を紹介します。

敵対的TOBを防ぐ防衛策

ホワイトナイト

買収されそうな企業が第三者(友好的な企業)に株式を売却して、買収企業が目標株式数に到達できないようにする方法です。

まさに文字通り、白馬に乗った騎士が買収されそうな企業を助けると言ったイメージです。

クラウンジュエル

買収されそうな企業が企業の重要資産を第三者(友好的な企業)に譲渡して、企業の魅力を低下させ、買収しようとしている企業の意欲を引き下げる方法です。

文字通り、王冠の宝石を外してしまうという方法です。

ポイズンビル

買収されそうな企業が新株を発行して、買収企業の持ち株比率を下げて、持ち株比率を上げさせない方法です。

ただし、新株を発行した場合、1株あたりの利益が薄まりますので株価は下落して、投資家にとっても大きな痛手となります。

ゴールデンパラシュート

買収されそうな企業の役員報酬を引き上げ、買収企業の買収意欲を引き下げる方法です。

パックマンディフェンス:買収を仕掛けてきた買い手に対して、逆に買収を仕掛けるという買われたケンカは買いますよパターンの防衛策です。

まとめ

今回はTOB(株式公開買付)についてまとめました。

保有している企業がTOBされたとしても焦らず対応しましょう。

友好的TOBと敵対的TOBでは最終的な結末に違いが出る可能性がありますが、個人的には保有中の銘柄がTOBされれば市場で売却するのが良いかなと思います。