新興企業に投資したいけどPER/PBRを見ても割安な会社が見つからない!!!
新興企業の割安性の判断もPER/PBRで大丈夫なの?
鋭いするどい質問をありがとう!
新興企業の場合はPER/PBRが当てにならない事が多いので、PSRを見ることをおススメするよ!
- 新興企業の割安性を判断する指標を知りたい人
- PSR/PER/PBRの違いを知りたい人
- PSRの目安を知りたい人、PSRの理解を深めたい人
新興企業の割安性判断はPSRが最適な理由
PSRとはPrice Sales Ratioの略で、日本語で株価売上高倍率と言います。
新興企業などの小型グロース株投資の割安性の判断をするのに最適な指標です。
- PSRが高い=株価は割高
- PSRが低い=株価は割安
PSRの目安は?
一般的にPSRが0.5倍以下だと割安と判断されますが、新興企業の場合は0.5倍以下の会社はほとんどありません。
新興企業に投資している僕は、1~2倍くらいを割安って判断しているよ!
新興企業の割安性判断にPSRが最適な理由とは?
新興企業はドンドン先行投資を行いながら会社を成長させていますので、売上は伸びても利益が出ていない(赤字)場合があります。
また、銀行などからの借入れを積極的に行い企業を成長させますので、純資産が小さくなることもあります。
つまり、新興企業の場合は「利益」から割安性を見たPERと、「純資産」から割安性を見たPBRを使ってしまうと割高に判断されてしまう可能性あり、使いにくいのです。
よって、新興企業の場合は「売上高」から割安性を見るPSRを活用した方が適切な割安性を見抜くことが出来るのです。
【解説】PSRはPER・PBRと何が違うのか?
それぞれの計算式を見ると違いが分かりやすいと思います。
- PSR(株価売上高倍率)=時価総額÷売上高
- PER(株価収益率) =時価総額÷純利益
- PBR(株価純資産倍率)=時価総額÷純資産
計算式からもお分かりのとおり、「売上高」「純利益」「純資産」に対する株価の大きさを見て割安性を判断しているのがそれぞれの違いです。
新興企業の割安性を判断する場合は、「純利益」「純資産」を指標にすると適さない事が往々にしてあります。
PERが新興企業の割安性判断に適さない理由
PERの場合は「純利益」に対する株価の大きさを見ているので、そもそも利益を出していることが前提になります。
新興企業の場合は先行投資を行い会社を成長させていますので、利益が出ていないケースが往々にしてあります。
よって、PERが割高になる、もしくは利益がマイナスでPERが計算できないということもあり、新興企業の場合は判断が難しいのです。
PBRが新興企業の割安性判断に適さない理由
PBRの場合は「純資産」に対する株価の大きさを見ているので、ある程度の成熟企業の方が適しています。
なぜならば、新興企業の場合はレバレッジをかけて(銀行などに借金をして)会社を成長させようとしているので、純資産の割合が小さくなるケースがあります。
その場合は、PBRが実力よりも割高についてしまう事があり、新興企業の場合は判断が難しいのです。
【実践】PSRを計算してみよう!
では実際にPSRを計算してみましょう!
私の好きな企業の1つであるブリッジインターナショナル(7039)を実例に計算してみます。
- 時価総額:96億円
- 売上高:67億円
- PSR:96億÷67億=1.43倍

一般的には0.5倍以下が割安と言われていますが、新興企業の場合は1~2倍くらいであれば割安だと判断して良いと思います。
よって、いまのブリッジインターナショナルの場合は比較的割安な株価になっているのでは?と判断できます。
簡単に計算できますので、気になる企業があればチェックしてみてください!
まとめ
PSRについて解説してきました。
PSRは米国で注目されている判断指標で、日本ではまだまだ認知されていないかもしれません。
ただ、新興企業の割安性を判断する上では素晴らしい指標となりますので、使ってみてください。