テンバガー銘柄を探せ!

テンバガー銘柄候補を探せ!|ジェイフロンティア(2934)を分析

株式投資家であれば誰もが手にしたいテンバガー銘柄。

ここではビジネスモデルが面白い、商品/サービスが特徴的など、将来的にテンバガー銘柄のように株価爆上げの可能性を秘めている銘柄をツカサの独断と偏見で紹介していきます。

今回はジェイフロンティア(2934)を紹介します。

ツカサ

投資は自己責任でお願いします!

【総評】ジェイフロンティア(2934)

これまでダイエット関連の健康食品や、医薬品の通販を柱としてビジネスを展開してきていましたが、最近ではSOKUYAKUというオンライン診療/薬宅配プラットフォームを手掛ける会社へと変貌を遂げようとしています。

社長の成長意欲の高さと、SOKUYAKUビジネスの可能性にワクワクを感じる会社だと思い、今回取り上げてみました。

ツカサの独断と偏見の企業評価

総合評価:17/20

社長:★★★★

市場性:★★★★★

競合優位性:★★★★

独自性:★★★★

会社概要

ジェイフロンティア(2934)

  • 上場年月:2021年8月(会社設立2008年6月)
  • 本社:東京都渋谷区
  • 従業員数:連結49名、単体45名、平均年齢36.6歳、平均年収524万円
  • 監査法人:アヴァンティア

事業内容

事業内容については下記図解を見て頂いた方が分かりやすいと思います。

大きくは3セグメントで、その中で4つの事業を展開しています。

2022年7月15日_2022年5月期 通期決算及び中期計画について

利益の稼ぎ頭はヘルスケアセールス事業である健康食品のD2C販売ですが、現在はメディカルケアセールス事業のSOKUYAKUへ資本投下を行っており、今後は企業の売上/利益構成比が変わってくる可能性もあります。

2022年7月15日_2022年5月期 通期決算及び中期計画について

下記の事業ポートフォリオの変革を見てもお分かりのように、ジェイフロンティアはSOKUYAKUを中心に事業を拡大させていこうとしています。

つまり、SOKUYAKUビジネスの成功が株価の上昇に関係してくると言っても過言ではありません。

2022年7月15日_2022年5月期 通期決算及び中期計画について

SOKUYAKUとは

オンラインで診療からお薬の配達まで全てが完結するサービス。

登録者数を2024年に400万人、2025年に650万人を目標としている。

定性分析

外部環境(マーケット状況、競合など)

メディカルケア・ヘルスケア市場は今後も伸びていくので、マーケット状況としては悪くないと思います。

これまで同様、医薬品・健康食品等のD2Cビジネスを軸に置いていると競合他社も多いためかなり厳しい環境下でしたが、今後事業成長の中心をSOKUYAKUに置いていることはかなりのポイントだと思います。

オンライン診療の会社は複数存在しているものの、薬の配達まで一気通貫しているビジネスは他にはないという点も競合との差別化ポイントです。

また、コロナ禍という環境と、高齢化社会のインフラ整備が国としての課題であるという点から、SOKUYAKUビジネスは時流に合ったビジネスと言えます。

SOKUYAKU事業を後押しする外部環境要因
  • 少子高齢化、医療人材不足に悩む日本のインフラ整備なる可能性
  • 国として医療のオンライン化を課題としており、国策としても後押しをしてくれる可能性
  • 既に海外ではオンライン化が急拡大しており、将来の海外展開も可能性として考えられる

内部環境(経営者、ビジネス優位性など)

経営者

社長は中村 篤弘さんという方です。

私がジェイフロンティアを取り上げたのも中村社長の志の高さ野心的な部分に興味を持ったからです。

上場間もない企業に社長が与える影響は絶大です(100%と言っても良いと思います)。

ましては従業員数50名くらいの会社なので、尚更です。

どのような社長か?について詳細を知りたい方は、下記動画や記事を読んでみてください。

ジェイフロンティア中村篤弘社長/ドラッグストアの店長からキャリアをスタート!上場までの軌跡を深掘り!(1/3)|JSC Vol.401 – YouTube

ジェイフロンティア株式会社 – 青天の霹靂を経て──ヘルスケア業界のヒットメーカーは今、「恩返し」に生きる|Forbes CAREER (forbesjapan-career.com)

YouTube動画の中で「目指しているのは1兆円、2兆~」と言ってるんですが、売上高?時価総額?どれにしても目指している規模が野心的だなと好印象を受けました。

さらにはご自身も薬局での店長経験があったり、奥さまが薬剤師ということもあり、展開しているビジネスを末端の部分から理解しているというのも強みだと思います。

ビジネス優位性

今後SOKUYAKUの成長がジェイフロンティアの株価に大きな影響を与えるため、ビジネス優位性についてはSOKUYAKU事業の観点だけで見てみたいと思います。

大手調剤薬局の中では薬の宅配サービスを行っているところもありますが、SOKUYAKUの強みはとしてはプラットフォームを創れるという点(オンライン診療~薬の配達)です。

また、オンライン診療を手掛けている会社は多くありますが、薬の宅配サービスを一緒に行っているところは無いと思います。

ここが大きな差別化ポイントであり、競合他社とビジネスを比較した際の優位性だと思います。

ジェイフロンティアはオンライン診療~薬の宅配サービスという一気通貫ビジネスを最初に手掛けているからこそ、大きく拡大させていこうと2022年に大きな先行投資を行いました(その結果、営業利益が大きくマイナス)。

この先行投資がゆくゆくはジェイフロンティアの成長と株価上昇に影響を与えると考えています。

その他の評価ポイント

  • 個人投資家に対した丁寧なアプローチがされている(ホームページ、ダイレクトメール、説明会 など)
  • 社長だけでなく役員が全員顔出しをしており誠実さが伝わってくる
  • 将来の目標を定量的な数字で置いている(2025年売上高300億円・営業利益25億円2028年売上高1000億円
  • M&Aを積極的に行っていこうとしており企業の急成長が期待できる

定量分析

成長性

売上高はかなり順調に推移しています。

ただ逆に、ここまで順調に売上が推移していると、少し売上高成長率が鈍化すると株価が暴落するリスクはあるので注意はしていきたいところです。

マネックス証券_銘柄スカウター
ツカサ

ェイフロンティアは中長期的な成長意欲としては2025年に売上高300億円・営業利益25億円の達成、2028年に売上高1000億円を目指しています

収益性

宣伝広告費などの先行投資をしているため、営業利益率は低い(過去3~7%くらい)。

また、SOKUYAKU事業を急拡大させるために2022年に多額の先行投資を行い、営業利益はマイナスに落ち込んでいます。

ただ営業利益のマイナス要因も明確なので、心配する必要は全くなく、逆に”てこの原理”で今後の成長がさらに加速することを期待したいと思っています。

また、どれだけ効率的に利益を上げることが出来ているか?を見るための指標であるROEとROAを見てみるとかなり凄いです。

これだけ高い値を保てていると海外投資家からマネーが流入してくる可能性も十分あると思います。

  • ROE:40.3%
  • ROA:16.3%
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安全性

財務的な安全性に関しては問題なしです。

  • 自己資本比率:68.2%
  • 流動比率:400%
  • 固定比率:21%
  • D/Eレシオ:0.08%

程よく財務レバレッジも掛けているので、攻めの経営も出来ています。

このあたりの財務諸表の読み方について詳しく知りたい方はブログで紹介しているので読んでみてください。

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割安性

割安性の観点からはPERとPSRを見てみたいと思います。

  • PER:1株益がマイナスのため測定不能

   (四季報の2024年1株益予想の84円で計算するとPER22倍)

  • PSR:0.8倍

マザーズに上場している会社という点で考えると、現状のPER・PSRは割安であると判断できます。

PER、PSRの定義についてもブログで紹介していますので、詳しく知りたい方は読んでみてください。

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理論株価

私の場合はDCF法を使った理論株価を求める手法を使っていますが、計算すると下記の通り導き出されます。

  • 2,995円

2022年8月7日時点の株価が1,841円ですので割安です。

投資戦略

今後ジェイフロンティアの株価が上昇していくかどうかの判断としてはSOKUYAKUビジネスが着実に成長しているかどうかをチェックしていく必要があります。

SOKUYAKUが成長して行くのであれば、株価も成長して行くと思います。

  • SOKUYAKU登録者数の推移(2025年に650万が目標)

それでは、ジェイフロンティアの天国ケースと、地獄ケースの2つを見て、投資戦略を考えてみたいと思います。

天国ケース(2025年に売上高300億円、営業利益250億の達成)

この場合、1株益は369円になると想定。

1株益369円の場合、PER8倍・15倍・40倍でそれぞれ下記のような株価になります。

  • PER8倍:2,953円
  • PER15倍:5,537円
  • PER40倍:14,765円
超天国ケース(2028年売上高1000億円の達成)

この場合、1株益は1,181円になると想定

1株益1,181円の場合、PER8倍・15倍・40倍でそれぞれ下記のような株価になります。

  • PER8倍:9,449円
  • PER15倍:17,718円
  • PER40倍:47,247円

この天国ケースを達成出来れば、まさに夢のテンバガーです!

地獄ケース(SOKUYAKUビジネスの成長鈍化)

売上高100億円まで下落、PERは8倍~15倍で想定

この場合、1株益は100円になると想定

1株益100円の場合、PER8倍・15倍でそれぞれ下記のような株価になります。

  • PER8倍:800円
  • PER15倍:1500円

ただ、このケースになる可能性はかなり少ないのではないかと考えています。

もし、そうなったとしてもPER15倍であれば1,500円ですので、現状の株価から-341円程度です。

まとめ

ジェイフロンティアについてまとめてみました。

社長に強い魅力があり、今後の成長期待も持てる企業です。

早速打診買いをやってみました。

ツカサ

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