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【株式投資は美人投票だ】株価が上がる理由、下がる理由とは?

カブ太郎

なぜ株価って上がったり、下がったりするの?

その要因となるものを教えてください!


今回の内容はこんな人におススメです
  • 株価が上がる理由、下がる理由を知りたい
  • また、株価が上がるか、下がるかを事前に予測したい

【需給の関係で決まる】株価が変動するメカニズムとは?

株価は株式を買いたい人(需要)と、株式を売りたい人(供給)のバランスで決まります。

  • 株式を買いたい人>株式を売りたい人 → 株価上昇
  • 株式を買いたい人<株式を売りたい人 → 株価下落

株価の需給のバランスは、大きく企業自体の要因である内部要因と、企業以外の要因である外部要因の2つで決まります。

内部要因
  • 企業業績
  • 新商品・新サービス
  • 成長のための投資(設備投資や、増資など)
  • 知名度
外部要因
  • 景気
  • 金融政策
  • 金利
  • 為替(円安・円高)
  • 業界
  • 政治

では具体的に解説していきたいと思います。

内部要因

企業業績

決算発表で企業業績を上方修正すると株価が上がり、下方修正すると株価が下がることが多いです。

株価はEPS(1株あたりの純利益)×PERで決まるので、特に”利益”に関する業績発表が株価変動の大きな要因になります。

とくに決算発表は注視しましょう。

新商品・新サービスの発表

新商品・新サービスが発表されると将来的な企業業績の向上が期待され株価が上がることが多いです。

ただし、新商品・新サービスが発表されたとしても期待感が無ければ株価は動きませんのでご注意ください。

成長のための投資(設備投資や、増資など)

設備投資によって、将来的な企業業績の向上が期待出来そうであれば株価は上がります

しかし、設備投資も新商品・新サービスの発表と同じで、将来的な企業業績の向上が期待出来ないと投資家に判断されれば株価は上がりません。

むしろ、設備投資=支出の増加という懸念材料に思われれば、株価が下がる要因にもなります。

また、企業の成長のために公募増資をするケースもあります。

一般的には公募増資の場合は1株あたりの利益が薄まりますでの株価は下がってしまいます

知名度

例えば企業や企業の商品・サービスなどがテレビコマーシャルや、雑誌で取り上げられたりすると株価は上がりやすくなります。

とくにテレビコマーシャルで商品・サービスが宣伝されると、購入者が増える可能性がありますので、株価上昇の要因としてはポイントです。

外部要因

景気

一般的には好景気では株価は上がり不景気だと株価が下がると言われています。

メカニズムとしては下記の通りです。

  • 好景気→商品・サービスが売れる→企業業績向上→株価上昇
  • 不景気→商品・サービスが売れない→企業業績悪化→株価下落

金融政策

経済対策の1つである金融緩和は株価が上がる要因になります。

メカニズムは下記の通りです。

金融緩和→企業がお金を借りやすくなる→企業が設備投資をする→良い商品・サービスが作れる→商品・サービスを買ってくれる人が増える→企業業績向上→株価上昇

金利

一般的には金利が上がれば株価は下がり金利が下がれば株価は上がります。

金利が株価に与えるメカニズムは下記の通りです。

  • 金利上昇→企業がお金を借りにくい→設備投資減少→商品・サービス力の低下→企業成長鈍化→業績悪化→株価下落
  • 金利低下→企業がお金を借りやすい→設備投資増加→商品・サービス力の向上→企業成長加速→業績向上→株価上昇

また、金利にはもう一つの要因があり、金利が上がると私たち投資家の心理にも変化が生じます。

金利が投資家心理に与えるメカニズムは下記の通りです。

  • 低金利:銀行や国債の利子が低い → 株式投資>銀行・国債 →株価上昇
  • 高金利:銀行や国債の利子が高い → 株式投資<銀行・国債 →株価下落

低金利の場合は、お金を銀行や国債に預けていても増えないので株式投資をしていますが、金利が上がればリスクの高い株式投資ではなく比較的安全な銀行・国債にお金を預けたいと思うようになります。

為替(円安・円高)

とくに海外へ商品・サービスを販売している企業や、原材料を輸入している企業が影響を受けやすいです。

メカニズムは下記の通りです。

輸出企業の場合

  • 円安→商品・サービスが高く売れる→企業業績向上 → 株価上昇
  • 円高→商品・サービスが安く売れる→企業業績悪化 → 株価下落

輸入企業の場合

  • 円安→原材料を高く仕入れる→企業コスト増加→業績悪化 → 株価下落
  • 円高→原材料を安く仕入れる→企業コスト軽減→業績向上 → 株価上昇

業界

医療業界、音楽業界など、業界の動きは株価変動の要因になります。

とくにコロナ禍では医療業界関連の株価が大きく変動しましたね。

政治や、国際情勢

政治も株価変動の要因になります。

とくに政府が力を入れていこうとしてる分野に関しては株価が上がりやすくなります。

最近では脱炭素関連であったり、デジタル関連の株価が上がっています。

メカニズムは下記の通りです。

政府が力を入れる→お金が流れてくる→業界や企業が成長する → 株価上昇

また、他国との国際情勢も株価変動の要因になります。

例えばA国と日本との関係が悪化すれば、A国へ商品・サービスを販売している企業にとっては痛手になり、株価下落の要因になります。

【美人投票に勝つ】株価上昇を先に予測する方法とは?

株式投資の世界にはこのような格言があります。

株式投資は美人投票である

これは、自分が最も美人と思う人(株式)を選ぶのではなく、みんなが最も美人と思う人(株式)に投票しなさい(購入しなさい)という意味です。

株式投資に言い換えると、みんなが購入したいと思う株式を予測して「先」に購入しなさいということです。

「先」に購入するためには、みんなが後から購入したくなるだろうということを予測する必要があります。

その為に先ほどご紹介した株価が変動する要因が参考になるのです。

将来を予測するためのテクニック

内部要因から予測する

とくにおススメしたいのがファンダメンタルズ分析です。

ファンダメンタルズ分析が出来るためには、企業の成長性や財務状況を読み解く力が必要です。

また、企業の将来的成長戦略などビジネスモデルを理解する力も必要です。

内部要因を予測できるようになるためには下記2つを鍛えよう!

  • 財務分析力
  • ビジネス基礎力

外部要因から予測する

業界の未来、世の中の流れを先読みする力が必要です。

毎日新聞を見る、世の中のトレンドを見るなど、情報アンテナを張り巡らせておく必要があります。

例えばコロナ禍でオンライン診療が注目され、オンライン診療銘柄の株価は大きく上昇したと思いますが、医療業界に詳しい人であれば予測は不可能ではないと思います。

また、そろそろ金利は上がりそうか?や、コロナが落ち着いたら旅行関連の銘柄に注目が集まるかな?など世の中の半歩先は頑張れば予測することは出来ると思います。

外部要因を予測できるようになるためには下記2つを意識しよう!

  • 情報を多方面から集める(新聞、Twitter)
  • 街に出た時にアンテナを張っておく

まとめ

株価の変動要因についてまとめてみました。

「株式投資は美人投票である」という格言は、銘柄選びをする際の指針となります。

ついつい人気が出ているからと思って購入してしまいがちですが、みんなが購入したいと思う銘柄は~?という視点が大事ですね。