このブログにたどり着いて頂いた方の多くは、一目均衡表について下記のような疑問を持たれているのではないでしょうか?
- 一目均衡表の使い方を理解したいけどよく分からない
- そもそも一目均衡表って何が示されているの?
- 株式の売買タイミングをどうやって見極めれば良いの?
- 一目均衡表の期間設定は何が適切なの?
実践で使える一目均衡表の活用手法について解説していきます!
周辺情報もまとめているので一目均衡表について疑問のある方は読んでみてください。
【簡単です】一目均衡表を使いこなす前にこれだけは理解して!
一目均衡表とは一目山人さんによって開発されたテクニカル分析手法になります。
この一目均衡表は移動平均線やボリンジャーバンド同様にトレンドの方向性(強さ)や、転換期を見極めるのに有効なテクニカル指標になります。
一目均衡表が最強のテクニカル分析と言われている所以としては「もっとも未来を予測するのに適したテクニカル分析」だからです。


それでは一目均衡表について見てみましょう。
下図に一目均衡表をお示ししていますが、線が多く、雲がかかっている部分もあったりと一見複雑そうに見えますよね・・・

一目均衡表を使いこなす前に、まずはそれぞれの線や雲の意味について理解を深めましょう。
遅行スパン
当日の終値を26日前に表示している線になります。
移動平均線と似たようなもので、26日前の株価がどのように推移しているかが示されています。
転換線
当日を含む過去9日間の最高値と最安値の平均を結んだ線になります。
9日移動平均線とほぼ同じ性質を持っています。
基準線
当日を含む過去26日間の最高値と最安値の平均を結んだ線になります。
26日移動平均線とほぼ同じ性質を持っています。
先行スパン①
基準線と転換線の平均値を26日先に表示している線になります。
未来の移動平均線と捉えて頂ければと思います。
先行スパン➁
当日を含む過去52日間の最高値と最安値の平均値を26日先に表示している線になります。
こちらも先行スパン①同様に未来の移動平均線と捉えて頂ければと思います。
雲
先行スパン①と先行スパン➁に囲まれた部分は雲と表現されます。
雲の中にローソク足が入ってくると株価の値動きが活発になったり、雲の下にローソク足がある場合は売り圧力が強い/雲の上にローソク足があるある場合は買い圧力が強いなど、指標として重要な意味があります。
5つの線と、雲について解説しましたが如何でしょうか?
少し難しいと思われる方もいらっしゃると思いますが、それぞれの線は過去/未来の移動平均線を表しているだけで、雲は未来の移動平均線である先行スパン①と先行スパン➁を囲っているだけですので難しい話ではないかと思います。
移動平均線について良く分からないという方は過去記事にまとめていますので読んでみてください。

まずはこの基礎知識だけ押さえて頂いて、実際の一目均衡表を使った売買タイミングの見極めをしていきたいと思います。
【実践】一目均衡表で売買タイミングを見極める方法
ではこれから一目均衡表を使った売買タイミングの見極め方について解説していきます。
一目均衡表を使った”買い”シグナルの見極め方
買いシグナル その1:遅行スパンだけで判断する
単純に遅行スパンだけを見て、買いシグナルを見極める方法があります。
それは遅行スパンがローソク足を上に抜けたときです。
下図の場合は、薄いピンク色の遅行スパンがローソク足を抜けたら遅れて上昇トレンドになっています。

買いシグナル その2:遅行スパン/基準線/転換線の並びを見る
上昇トレンドになる場合は遅行スパン→転換線→基準線の順番で並ぶことが多いです。
または、転換線が基準線を上に抜ければゴールデンクロス発生で強い株価上昇の可能性があります。
下図の場合は綺麗に遅行スパン→転換線→基準線の順番で並んでおり、しかも途中でグリーンの転換線がブラウンの基準線を上に抜けゴールデンクロスを形成しており、上昇トレンドになっています。

買いシグナル その3:押し目買いのチャンス
上昇トレンドの場合は転換線/基準線まで落ちた株価は押し目買いのチャンスと言われています。
しかしながら、押し目買いのチャンスと思って株を買ってもそのまま下落を続けてしまう可能性もありますので、転換線/基準線で押し目買いを狙って株を買ったとしても予想以上に下がれば迷わず損切りしてください。
下図のようにグリーンの転換線、ブラウンの基準線で反発しているのがお分かりいただけるでしょうか?

買いのシグナル その4:雲で判断する
ローソク足が雲の上にあれば上昇トレンドと言われており、株価が上昇を続ける可能性が強いです。
また、先行スパン①が先行スパン➁を上に抜けてきた場合(雲がねじれた場合)はゴールデンクロスなので、強い株価上昇の可能性があります。

買いのシグナル その5:最強の買いシグナル(三役好転)
これまで一目均衡表を使った買いシグナルについて解説してきましたが、最強の買いシグナルがあります。
それは下記の買いシグナルが3つそろった場合です。
- 遅行スパンがローソク足を上に抜ける(買いシグナル その1)
- 転換線がローソク足を上に抜ける(買いシグナル その2)
- ローソク足が雲の上に抜ける(買いシグナル その4)
一目均衡表を使った”売り”シグナルの見極め方
先ほど一目均衡表を使った”買い”シグナルの見極め方を解説しましたが、売りシグナルの場合はその逆と捉えて頂いて大丈夫です。
では解説していきます。
売りシグナル その1:遅行スパンだけで判断する
単純に遅行スパンだけを見て、売りシグナルを見極める方法があります。
それは遅行スパンがローソク足を下に抜けたときです。
下図の場合は、薄いピンク色の遅行スパンがローソク足を下に抜けたら遅れて下降トレンドになっています。
この場合は株を売るか、買わないかですね。

売りシグナル その2:遅行スパン/基準線/転換線の並びを見る
下降トレンドになる場合は基準線→転換線→遅行スパンの順番で並ぶことが多いです。
または、転換線が基準線を下に抜ければデッドクロス発生で強い株価下落の可能性があります。
下図の場合は綺麗に基準線→転換線→遅行スパンの順番で並んでおり、しかも途中でグリーンの転換線がブラウンの基準線を下に抜けデッドクロスを形成しており、下降トレンドになっています。

売りのシグナル その3:雲で判断する
ローソク足が雲の下にあれば下降トレンドと言われており、株価が下降を続ける可能性が強いです。
また、先行スパン①が先行スパン➁を下に抜けてきた場合(雲がねじれた場合)はデッドクロスなので、強い株価下落の可能性があります。

買いのシグナル その4:最強の売りシグナル(三役逆転)
これまで一目均衡表を使った売りシグナルのチェック方法について解説してきましたが、最強(最悪)の売りシグナルがあります。
それは下記の売りシグナルが3つそろった場合です。
この場合は株を買わない、もしくは売りポジションを持つ方がいいです。
- 遅行スパンがローソク足を下に抜ける(売りシグナル その1)
- 転換線がローソク足を下に抜ける(売りシグナル その2)
- ローソク足が雲の下に抜ける(売りシグナル その4)
【教えて!】一目均衡表のおススメの期間設定
この一目均衡表とは一目山人さんが長年の研究を重ねた結果、生み出したテクニカル分析になります。
よって一目均衡表の期間設定については一目山人さんの言われるがままに設定して良いと思います。
その設定方法は既に前途しましたが、下記のとおりです。
- 遅行スパン:26日
- 転換線:9日
- 基準線:26日
- 先行スパン①:26日
- 先行スパン➁:52日
26日が沢山ありますが、その違いはこのブログの最初のほうに解説した内容を見てみてください。
【補足】ツカサがテクニカル分析を使うタイミング
私は企業の業績や財務状況、ビジネスモデルなどを分析(ファンダメンタルズ分析)して、小型グロース株へ中長期投資を行うスタイルで投資をやっています。
なので、基本的にはファンダメンタルズ分析がメインです。
では、その中で移動平均線などのテクニカル分析を活用するタイミングはどこなのか?というと、下記2つです。
- 売買タイミングの見極め
- 中長期投資ではなくてたまにやる短期投資の場合
まとめ
一目均衡表について解説してきました。
如何でしたでしょうか?
一目均衡表は初めての人には少し難しく感じてしまうかもしれませんが、意味を理解出来るとそこまで難しくないです。
内容は移動平均線とすごく似ているので、移動平均線の延長線上にあるテクニカル分析手法と思ってもらえば良いと思います。