株式投資家であれば誰もが手にしたいテンバガー銘柄。
ここではビジネスモデルが面白い、商品/サービスが特徴的など、将来的にテンバガー銘柄のように株価爆上げの可能性を秘めている銘柄をツカサの独断と偏見で紹介していきます。
今回はBranding Engineer(7352)を紹介します。
投資は自己責任でお願いします!
【総評】Branding Engineer(7352)
ITエンジニアの企業マッチングを主軸とした事業を展開しています。
社員の平均年齢が約31歳と上場企業の中でも特に若いというのが特徴で、CEO・COOも30代前半です。
個人的にこの会社に目を付けた理由としては社長の志が高く、一緒に働く社員もやる気に満ちているように見えたからです。
新規ビジネスを社内でドンドン発案できる社風がありそうで、この勢いのまま会社が急成長を遂げる可能性もありそうだなと感じました。
総合評価:17/20
社長:★★★★
市場性:★★★★★
競合優位性:★★★★
独自性:★★★★
会社概要
Branding Engineer(7352)
- 上場:2020年7月
- 設立:2013年10月
- 従業員:連186名、単165名(29.1歳)平均年収476万円
- 本社:東京都渋谷区
- 監査:ESネクスト
事業内容
以下の2つのサービスを展開しています。
- エンジニアプラットフォームサービス
- マーケティングプラットフォームサービス
それぞれのサービスについて少し詳しく見て行きましょう。
エンジニアプラットフォームサービス

エンジニアプラットフォームサービスの中には、さらに4つの事業があります。
この中のMidworksが事業が全体の80%以上の売上を占めており、とても重要なサービスとなっています。
Midworks
フリーランスエンジニアのマッチングサービスで、ITエンジニアを中心とした人材リソースを提供し、企業のDX化をサポートしている。
20,000人を超えるフリーランスのIT人材データベースを保有(2021年12月時点)
FCS
システムの受託開発から開発部門立ち上げのための採用コンサルティングの提供など、企業のDX化の推進に関するあらゆるコンサルティングを提供
tech boost
フリーランスエンジニアを目指す人を対象に、通学形式・オンライン形式にて、プログラミング教育を提供
TechStars
ITエンジニア特化型転職支援サービス
マーケティングプラットフォームサービス

マーケティングプラットフォームサービスの中には、さらに2つの事業があります。
ただ、マーケティングプラットフォームサービスは会社全体に与える売上の規模としてはかなり小さいです。
自社メディア運営
IT人材向けのライフスタイルマガジン 「Mayonez(マヨネーズ)」や、ビジネスパーソンのための知恵や知識を発信する「Tap-biz」など、10以上の自社メディアを企画・運営している
WEBマーケティングコンサル
自社メディアの運営を通じて得たノウハウを活用し、SEOコンサルティングや企業のメディア立ち上げ支援、記事作成代行を中心とした、WEBマーケティングコンサルサービスを提供
中期経営計画
今後の成長戦略についても調べてみました。
中長期的にも、エンジニアプラットフォームサービスとマーケティングプラットフォームサービスの2つのサービスを強化しながら成長して行く方向性のようです。
エンジニアプラットフォームサービスではMidworksを軸にエンジニア総合型プラットフォームを作る構想を練っています。

マーケティングプラットフォームサービスでは、既存のサービスに加え、新たな3つのサービスを導入していく予定です。

どんどん新しいことにチャレンジして行こう会社であるがゆえに、今後も面白そうな事業が登場してくることを期待したいです。

定性分析
外部環境(マーケット状況、競合など)
エンジニアの人手が足りていない状況でもあり、フリーエンジニア市場は今後も拡大傾向です。
下記市況を見てもお分かりのように、2030年に向けてエンジニアの需要は右肩上がりです。

ただ、Branding Engineerのビジネスモデルに対して、対競合という観点で見るとフリーエンジニアのマッチングサービスへの参入障壁はそこまで高くないのではないかと思います。
CEO、COOともにエンジニア出身者という事で、エンジニア目線で作れたサービスが競合優位性にあると謳っていますが、個人的には競合優位性はそこまで高くないのかなと思います。
現在順調に売り上げを伸ばしているからこそ、対競合における売り上げ鈍化のリスクは常に見ておいた方が良いと思います。
内部環境(経営者、ビジネス優位性など)
経営者
社長は河端 保志さんという方です。
1989年生まれのとても若い社長です(令和4年時点で33歳)。
大学院在学中に現COOである髙原 克也氏とともにBranding Engineerを創業しています。
以下の動画を見て頂ければと思いますが、志が高く、事業を大きくしていこうという熱量が半端ないです(しかもイケメンですね)。
【上場企業】今が一番ヤバいと思っている理由・ブラック企業で働きたい? – YouTube
正直なところ、ビジネスモデルというよりも、社長の志の高さにBranding Engineerが気になったという感じです。
ビジネス優位性
主軸となるフリーエンジニアのマッチングサービスが、ビジネス優位性を保って競合を寄せ付けない状態を維持するのは難しいかなと思います。
私がエンジニアではないので具体的に分からないという問題もあるのですが、市場の伸びよりも会社の売上対前年比の方が伸びが高いので、おそらくユーザーからの評価は競合よりも高いのかなと予想しています。
その他のポイント
- 働いている社員のモチベーションが高い(動画)のはプラス評価
- CEOとCOOの顔写真が堂々と出されており、誠実さ及び自信を感じる
- ただ、他の役員の情報が少ない点が気になる
- ホームページが凝り過ぎてて、逆に読みづらい(起動するまでに時間がかかる)
定量分析
成長性
売上高は下記の通り順調に推移しています。
毎年売上成長率が前年比50%以上の成長率は凄いですね。

収益性
コスト構造上、収益性が出にくいビジネスモデルだと思います。
事業が拡大していこうとした時に、どうしてもエンジニアの数が必要になってきて、事業の拡大に比例する形でコストも増加するのが収益性を確保するのは難しいかなと思います。
ただ、現在は先行投資(広告宣伝費等)にコストを多めにかけているので、利益を出せる余裕はまだあります。
また、どれだけ効率的に利益を上げることが出来ているか?を見るための指標であるROEとROAは悪くない値です。
ROEはもう少し高くなってくれると魅力があるかなと思います。
- ROE:13.91%
- ROA:6.01%

安全性
自己資本に対して有利子負債比率が高いのが少し気になる程度で、財務的には問題なしです。
しっかり事業を拡大していこうというレバレッジをかけたビジネスを展開していると思います。
- 自己資本比率:43.7%
- 流動比率:183.4%
- 固定比率:25.6%
- D/Eレシオ:1.21倍
財務諸表の読み方について詳しく知りたい方はブログで紹介しているので読んでみてください。




割安性
割安性の観点からはPERとPSRを見てみたいと思います(2022年10月4日現在)。
- PER:109.9倍(過去のPERは99~147倍)
- PSR:1.8倍
PER104倍は高いですが、売上高成長率が50%を超えているので、高PERもそこまで気にする必要は無いと思いますが、個人的には割安な時に投資したいタイプなので、PER100倍は少し気が引けます。
PSRは適正値になっています。
会社の成長性を加味して、PER/PSRを見ると、割安性という点では妥当な状態だと思います。
PER、PSRの定義についてもブログで紹介していますので、詳しく知りたい方は読んでみてください。


理論株価
私の場合はDCF法を使った理論株価を求める手法を使っていますが、計算すると下記の通り導き出されます。
- 176円
2022年10月4日時点の株価が577円ですのでかなり割高です。
投資戦略
今後Branding Engineerの株価が上昇していくかどうかの判断材料としては、着実にMidworks事業が伸びていくか?を見て行く必要があります。
しかし、Midworks事業の伸びだけでは株価の更なる伸長は期待できないので、新規事業が成功するか?がポイントだと思います。
『新規事業』という点では社長の高い志、働いている社員のやる気の高さが面白いものを世に出してくれそうなワクワク感があります。
個人的には現在の株価と、計算した理論株価の乖離の大きさ、および高PERという点から、もう少し私が考えている適正価格(176円)に近づいてから投資したいと思いました。
でもかなり注目できる企業だと思いますので、継続してウォッチして行きたいと思います。
投資は自己責任でお願いします!
まとめ
Branding Engineerについて調べてみました。
まさに若い勢いのある会社という印象です。
社長の志も大変高く、今後も応援して行きたい会社だなと思いました。
いったんウォッチ銘柄として引き続き追っていきたいと思います。
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